快適な目覚めのために

iPhoneユーザーの皆様、Sleep Cycle alarm clockというアプリをご存じですか?自分は3G回線は解約してしまったのですが、iPhone 3Gを持っているため、昨日このアプリを購入して使い始めました。

「人間の眠りは、深い眠りであるノンレム睡眠と浅い眠りであるレム睡眠を繰り返すサイクルで構成されており、その1サイクルは1.5時間である。レム睡眠の時に起床すると、寝覚めが快適である。而して、睡眠時間を1.5時間の整数倍にすると、寝起きがスッキリする」という説があります。ご存じの方も多いかと思います。



これについて、予てより感じていたのは、一般人のレム睡眠ノンレム睡眠の1サイクルの平均値が"1.5時間"であるとしても、1サイクルの長さには個人差があるはずで、1サイクルが85分の人もいれば95分の人もいるのではないかという疑問です。



たとえば、1サイクル85分の人が、1サイクル=1.5時間の前提で4サイクル分の1.5*4=6時間の睡眠を取ってしまうと、4サイクル目のレム睡眠から20分もずれてしまう訳です。1サイクルの20/85 = 23.5%にも及ぶずれがあるので、快適なタイミングを狙って起きているつもりが、実際には4度目のレム睡眠を通り過ぎて5サイクル目のノンレム睡眠に入ったタイミングで目覚まし時計が鳴ることになり、必ずしも気持ちの良い目覚めとならない可能性があります。つまり、睡眠サイクル説を自らの快眠に役立てるためには、まず自分のサイクル長を把握する必要があるわけです。



100315_SleepCycleところが、睡眠レベルを手軽に計測するのが難しく、サイクル長を知るためには専用の機械を買ったりする必要がありました。そこで冒頭で紹介したSleep Cycle alarm clockが登場するのですが、iPhoneを使って睡眠サイクルを把握することができます。原理としては、ノンレム睡眠の間は身体活動が活発になり、寝返りを打つ回数が増えることを利用しています。就寝中にiPhoneをベッドに置いておくと、加速度センサーによって寝返りを検知し、それによって睡眠サイクルを推定してくれます。alarmという名前が付いていることから分かるように、本来の機能は目覚まし時計で、あらかじめセットしておいた起床希望時刻に近いタイミングで眠りが浅くなると、起床希望時刻を待たずにアラームを鳴らして覚醒を促すことで、快適な目覚めを達成できるという触れ込みです。



今朝は、6時間強眠るつもりで時刻をセットしたのですが、時刻ぴったりにアラームが鳴りました。どうやらiPhoneの置き場所が悪かったようで、アプリのログを見ると、体の動きを検知できていなかったようです。しばらく使ってみて、使用感をリポートしたいと思います。わずか150円のアプリですので、iPhone/iPod touchをお持ちの方は、ぜひお試しになって結果を教えてください。





最後に、睡眠関連機器としてもう一つ試してみたいのが、日の出の時間の太陽の明るさをシミュレートするという照明器具です。パナソニックが作っているのですが、起床予定時刻の30分前から徐々に照明を強めていくことで、狙った睡眠時間に合わせて、覚醒に向けて自然に眠りの深さを浅くしていくことができると主張しています。もし同様の効果が得られるのなら、睡眠サイクルに合わせてアラームが鳴るSleep Cycle alarm clockよりも、こちらの方が起床予定時刻までの時間を100%使って眠ることができるので体の休息という面では効率が高いかもしれません。

実は、今の家に引っ越したときに天井灯タイプを寝室用に購入しようと思ったのですが、どの店にも在庫がなかったために導入できませんでした。いつか試してみたいと思っています。

ご参考:パナソニックASSA





健康的な食生活などと並んで、睡眠を快適なものとすることはquality of lifeの向上に重要な要素だと言われています。自分自身は、枕が違っても周りが騒がしくても眠いときには眠れてしまうタチなのですが、人生の4分の1前後は寝て過ごす訳ですから、少しばかり工夫する価値はあると思っています。