年収2000万円の転職術

年収2000万円の転職術 (ピンポイント選書)

年収2000万円の転職術 (ピンポイント選書)

興味本位で手に取りました。
転職術に「銀の弾丸」はない。あるのは、弾の見せ方だけ。
というのが、本書の主張です。本書では年収2000万円を稼げる仕事として、かつて筆者自身が所属していたBCGのような戦略系コンサルティング・ファームが念頭に置かれています。コンサルティング業界へ転職するためには、「問題解決能力」が絶対的に必要とされており、まずそれがない人の転職は不可能とのことです。では、スキルがあれば転職できるかというと、そうではありません。ITエンジニアや営業職といった、業界が違う職歴を持つ人たちは、技術職や営業の物差しで自分の来歴を語ってしまうため、それまでの職務で転職先に必要なスキルを獲得できていたとしても、それをアピールするのに失敗してしまいがちです。そこで、転職を希望する人のスキルを正しくアピールして採用につなげるためのコツが必要であり、それこそが、本書で語られている「転職術」です。
なお、東大以外は学歴として意味がないとか、TOEIC 800程度は書かない方がマシだとか、なかなか厳しいことが書いてあるのですが、これらは、ひとえに、転職先がスキルとして認識しないものを、転職希望者がスキルとしてアピールしてしまうことによるミスマッチを未然に防ぐという意味では、たいへん有効な指摘です。

新入社員として私にできることは、アピールの仕方を勉強する以前に、「スキル」を身につけるべく、能動的な姿勢で日々の業務をこなしていくことだと思いました。3年後にもう一度読みたいと思います。