すぐそこにあるインド

少し前に届いた日経コンピュータに、転職広告の特集冊子が付いてきました。転職とは無縁なので、この手の広告はパッと捨ててしまうことが多いのですが、たまたまパラパラとページをめくってみたところ、あるページに目がとまりました。

それはウィプロ・ジャパンの転職広告のページでした。
言わずとしれたインドIT企業の巨星の一つ、Wiproの日本法人が大っぴらに国内の人材獲得に乗り出しているのです。インドIT企業が日本で表立って求人活動をしているのを目にするのは、これが初めてのことなので少し驚きました。(もっとも、個人的には転職系の広告に注意していたわけではないので、もしかしたら、ここ数ヶ月の現象ではないのかもしれません。)
募集職種から判断すると、国内企業とインドのオフショア部隊との間を取り持つ上流SEを増やそうとしているようです。

学部2年の時のインターン先(国内最大手の総合電機メーカ)で、コーディングの仕事をインドにアウトソースしていて、彼らへ要求を伝える仕事などもさせてもらったことがありました。また、現在働いているベンチャーでも、受託プロジェクトの一部モジュールなどをバンガロールの会社に再委託して実装しています。それらの経験を通して、インドのITエンジニアとの競争がすぐそこまで来ているというのは実感として何となく感じてはいたのですが、今回の広告を見て、よりはっきりとした形で「すごそこにあるインド」を意識させられたような気がします。

  • 「英語力は重視しない」などということが、わざわざ求人広告に書かれてていると言うことは、逆に言えば日本のITエンジニアの英語力が総じて低いということなのでしょう。
  • webサイト(http://www.wipro.com/japanese/index.htm)によると、すでに1998年には日本法人が設立されていたようです。現在の社員は130名、本社は横浜ランドマークタワー内にあるようです。

フラット化する世界(上)

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フラット化する世界(下)

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